コロナウィルス感染症や、昨今のウクライナ情勢に伴う物流コストの高騰・物価上昇により、各ブランドの指輪の価格が改定されていることが考えられます。
最新の情報については公式HPを確認ください。(2022年4月)
人生の節目で欠かせない、一生ものの宝石
パールはアコヤ貝などの特定の貝から採れる白く輝く宝石のことで、6月の誕生石としても知られています。美しい光沢を放つ姿は古来より「月のしずく」「人魚の涙」と賞賛され、日本はもちろん世界各地で珍重されてきました。
パールの由来は諸説ありますが、形が西洋なしに似ていることから、中性ラテン語の「PIRULA(西洋なし)」をもじって「PEARL」と呼んだのではないかという説が有力視されています。一方、和名の「真珠」ですが、日本では昔から、山で採れる美しい石のことを「玉」、海で採れるきれいな石のことを「珠」と呼びわけていました。 何の加工を施さなくても光り輝く美しい姿は、「生まれたまま」「混じりけのない」という意味をもつ「真」の字を冠するのにふさわしい宝石と言えるでしょう。
パールの歴史は古く、エジプトでは紀元前3200年頃からすでにその存在が知れ渡っていたという説があります。日本では縄文時代の遺跡からは淡水真珠が出土されているほか、魏志倭人伝にも白珠(パール)が贈り物として献上されたことが記されています。
日本は古来よりパールの産地として名高く、その美しさは海を越えてヨーロッパ-まで伝わったと言われています。宝石としてはもちろん、絶世の美女クレオパトラが酢に溶かして飲んでいたという話もあり、現在も医薬品などに用いられています。
パールを生成する貝は複数あり、その種類によってパールの種類も分けられています。ここでは主要なパールの種類とその特徴を簡単にまとめてみました。
アコヤ貝から採れる最もポピュラーなパールです。日本では「和珠」と呼ばれて親しまれていることからもわかる通り早くから養殖業が盛んで、現在取引されているアコヤ真珠の大半は日本産となっています。アコヤ貝自体それほど大きくない貝なのでパールも約2mm~10mmほどですが、きめの細かい結晶を分泌するため他の真珠に比べて丸くなる確率が高く、形のよいパールとして人気です。なお、同じアコヤ真珠でも特に品質が高いものは「花珠」と呼ばれており、最高級の真珠として珍重されています。
オーストラリア海域やインドネシア、フィリピン海域などで採れるパールです。30cm以上になることもある大きな白蝶貝から採れるものなのでパール自身のサイズも非常に大きく、中には直径19mm程度まで育つものもあります。採れる海域によって色味が少し異なるのが特徴で、オーストラリア海域では青みがかった「シルバーリップ」が。フィリピン海域では黄色や金色をした「ゴールドリップ」が多い傾向にあります。
名前の通りタヒチ周辺で採れるパールです。黒蝶貝と呼ばれる貝から生まれるもので、黒・緑・グレー・赤などさまざまな色味を持っているところが特徴です。特に人気があるのは深みのある緑をベースに赤みがかった反射をもつ「ピーコックグリーン」で、世界各国で愛されています。ちなみに他の真珠を黒く染め上げたものを「黒真珠」ということもありますが、タヒチ黒蝶真珠は天然真珠なのでまったくの別物です。
琵琶湖などの淡水で養殖されるイケチョウ貝などから採れるパールです。イケチョウ貝は大型の二枚貝なので生成されるパールも楕円形のものがほとんどですが、中には涙型をしたドロップや棒状のスティックといった形状もあります。近年は養殖技術の向上により、アコヤ真珠や南洋真珠によく似た真円の淡水真珠も作られるようになり、市場での評価も高まってきています。
ウグイス貝科のマベ貝から採れるパールです。熱帯から亜熱帯の海域に広く分布しており、日本ではマベ真珠の養殖も行っている奄美大島付近に生息しています。採れるパールは主に半球の形をしていますが、最近は養殖技術の向上にともない、球形のパールも産出されるようになりました。ただ、大半のマベ真珠は中の核を抜いてから樹脂を付け足し、白蝶貝の貝殻などでふたをするなどの加工を施しています。独特の虹色の光沢を放つところが特徴で、その美しさは数ある真珠の中でも群を抜いていると評されています。
アワビの内部に形成される天然真珠のことで、別名「鮑玉」とも呼ばれています。かつては本真珠と言えばアワビ真珠を指していましたが、最近はアコヤ真珠や淡水真珠も含まれるようになり、必ずしもアワビ真珠を意味する言葉ではなくなりました。アワビは日本や中国、朝鮮、北米、メキシコ、南米など世界各地で採れますが、アワビは他の真珠貝と違って巻き貝であることからパールの養殖は非常に難しく、美しい輝きと巻きを持ったアワビ真珠は全体の1~3%と非常に希少性の高いものとなっています。
真珠の色は実に豊富で、たとえばアコヤ真珠だけでもピンク系、ホワイト系、クリーム系、ブルー系、ゴールド系など多種類にわたっています。
他にもタヒチ真珠のように黒みがかったものや深みのある緑色をしたものもあるため、好みに合わせて選ぶことができます。
パールを選ぶときにチェックするポイントは大きくわけて5つあります。パールの正しい見方をマスターして、質の良い製品を選ぶようにしましょう。
核に巻かれたパール層の厚さのことです。巻きが厚いパールは重厚感のある色合いになり、複雑で神秘的な輝きを放ちます。巻きの薄いパールは太陽光に当てると核が透けて見えるので、厚みを確認するときは自然の光に当ててみるとよいでしょう。
いわゆる光沢のことで、パール層が厚く、かつ表面がなめらかなものほど照りが良くなります。巻きに比べると見分けがつきやすく、照りが悪いパールは表面に映るものがぼんやりと鈍って見えます。一方、照りが良いパールは表面にはっきりと像が映り、内面からは深みのある輝きを放っています。ピカピカ光っているパールは一見きれいなように見えますが、輝きに深みがないと安っぽく見えてしまうので注意しましょう。
パールのキズは自然に出来たものと加工時に出来たものの2種類ありますが、後者のキズはパールのまわりを一周するようについている溝のことで、別名「エクボ」と呼ばれています。これは貝の中で真珠が作られる過程で自然にできるものなので、天然真珠の証として珍重されています。とはいえ、キズはないに越したことはありませんので、なるべくキズの少ないものを選ぶようにしましょう。
パールの形は大きく分けて真円のラウンド型、やや丸いセミラウンド型、形がいびつなバロック型の3つにわかれています。好みにもよりますが、一般的にはパールの形が真円であればあるほど価値が高いと言われています。
パールのサイズは大きいほど価値も高いと思われがちですが、それは間違い。パールの価値は巻き、照り、形などでほとんど決まってしまうため、サイズばかり大きくても上質なパールとは言えません。ジュエリーの場合、パールのサイズによって醸し出す雰囲気が異なるのでシーンや年齢に応じて使い分けるのがポイントですが、サイズの大小だけでパールを選ぶことがないよう注意しましょう。
以上がパールを選ぶ時に重視したいポイントですが、一番手っ取り早いのは花珠と呼ばれる真珠を選ぶことです。花珠はアコヤ真珠の中でも最高品質に属するパールで、照り・巻き・色・形ともに最高グレードを誇っています。アコヤ真珠はもともと小ぶりなのでサイズはさほど大きくありませんが、照りの良いパールは存在感があり、通常よりも大きく見せる力を持っているので、いたずらにサイズの大きなパールを選ぶよりは、その他の面で完璧な品質を誇る花珠を選ぶのがおすすめです。
パールネックレスは世代を問わず人気があるジュエリーですが、パールのサイズによって雰囲気ががらりと変わってしまいます。
一般的にフォーマルな席では大ぶりのものを。少しカジュアルなシーンでは小ぶりのものを選ぶのがセオリーですが、年齢によっても合う、合わないがあるので自分の年代に合ったサイズのものをセレクトしましょう。
大ぶりで質の良いパールネックレスは非常に高価なので、20代の女性が身につけていると借り物のように見えてしまうおそれがあります。若いうちはもともとの雰囲気が華やかなので、あまり背伸びせず7~7.5mmくらいの小ぶりで控えめなパールネックレスを選ぶとよいでしょう。
20代の頃より落ち着きが出てくる30代は、ひとまわり大きな8mmサイズのパールネックレスを選ぶのがベスト。結婚式や子供の入学式、卒業式などのフォーマルな場面にもぴったりです。
しっとりとした大人の魅力を備えた40代以上なら、8mm以上の大ぶりなパールネックレスを身につけても悪目立ちしません。パールの輝きが首回りをぱっと明るくしてくれるので、若々しい印象をもたらしてくれるでしょう。
※下記掲載の4ブランドは公式サイトにリンクしています。