コロナウィルス感染症や、昨今のウクライナ情勢に伴う物流コストの高騰・物価上昇により、各ブランドの指輪の価格が改定されていることが考えられます。
最新の情報については公式HPを確認ください。(2022年4月)
ラピスラズリの歴史はかなり古いのですが、現在の名称で呼ばれるようになったのは中世ヨーロッパ以降のこと。それ以前の古代ギリシャや古代ローマ時代では現在のサファイアの語源である「Sappheiros」や「Sapphirus」といった名前で呼ばれていました。 そのため、古代の人たちがサファイアと認識していたものは現代のサファイアではなく、実はラピスラズリだったという説もあります。
世界各地で聖なる石として崇められてきた歴史を持ち、古代エジプトにおいては王族の石として重宝されていました。日本でも和名の「瑠璃」と呼ばれて広く普及しており、パワーストーン以外にアクセサリーとしても親しまれています。
かつての産地はアフガニスタン
ラピスラズリは熱変性を受けた結晶質石灰岩の中に産出する性質を持っており、アフガニスタンやシベリア、チリ、カナダ、アメリカのコロラド州などが主な原産地とされています。
特にアフガニスタンは高品質のラピスラズリを産出することで知られており、以前は市場に流通するラピスラズリのほとんどがアフガニスタン産のものでした。ただ、アフガニスタンのラピスラズリは険しい山岳地帯から産出されるため、手間とコストの問題から現在はチリにある鉱山が主要な産地となっています。
群青色や青紫では表現できない瑠璃色
ラピスラズリの主成分である青金石による深みのある群青色に、パイライトの金色の斑点がちりばめられ、さらに母石であるカルサイト由来の白い部分がみられるのが特徴です。その美しい色合いは単なる群青色や青紫とは一線を画しているため、日本ではラピスラズリの和名「瑠璃」を由来とした瑠璃色という言葉も存在しています。
ラピスラズリは世界の中で最初パワーを認識された石であることから、世界各地で最強の聖石として崇められてきました。それゆえ、石の意味も「神とつながる石」「宇宙とのつながり」など非常に壮大。外観が星空に似ていることもその理由の一つとなっています。
パワーストーンとしての効力も非常に強力で、昔から邪気を祓い、幸運を呼び寄せる石として用いられてきました。また、宇宙から受けるインスピレーションにより、精神力を高め、霊的な力を養うときのお守りにも使われることがあります。
夢や目標を持つ人にはラブラドライト
月や太陽の象徴と言われるラブラドライトは宇宙の神秘的なエネルギーを秘めていると言われており、ラピスラズリとの相性はぴったり。力強い実行力と信念を貫く力をもたらし、目的や夢の達成へと導いてくれます。
プレッシャーに打ち勝ちたいときはガーネット
1月の誕生石として知られるガーネットは「実りの象徴」と言われるパワーストーン。これまで積み上げてきた努力が花開き、成功へと導くパワーを持っています。ラピスラズリと組み合わせると強い意志のもと、プレッシャーに負けずに突き進んでいく高い精神力を備えることができます。
心と身体のバランスを整えたい人は水晶
4月の誕生石である水晶の石言葉は調和・統合・強化。ラピスラズリのパワーを高め、心身のバランスを整えてくれます。また、水晶には直感力や想像力、潜在能力などのスキルを向上させる働きもあり、ラピスラズリとの相乗効果が期待できます。
ラピスラズリの硬度は5~6と低いほうで、圧迫に弱いです。高熱にも弱いのでお手入れにはお湯を使わないようにします。酸やアルカリを含む薬品の使用もできません。
普段のお手入れは柔らかい布でのから拭きが基本です。細かくて拭きにくい部分は、ブラシを使って汚れが付着しないように掃き出しておきます。汚れがひどい場合のみ中性洗剤で素早く洗い、よくすすいだ後すぐに乾かし、から拭きしておきましょう。
絵画に珍重されるラピスラズリ
ラピスラズリは装飾品としてではなく、顔料として現在でもよく使われています。有名なのは「フェルメール・ブルー」とも言われる、巨匠フェルメールの絵画の青色部分です。「真珠の耳飾りの少女」の青いターバン、「牛乳を注ぐ女」の青いエプロンはこのラピスラズリを顔料として使用しています。日本画であれば「平山 郁夫」氏の作品が有名です。現代でも伝統的技法として、ラピスラズリの顔料が日本画に使われています。
問題なのはそれを天然と偽り、加工したターコイズを高価格で売り出すことです。価格に見合ったターコイズかどうか、よく確かめてから購入するようにしましょう。
パイライトはラピスラズリに含まれる金色の斑点模様
ラピスラズリを選ぶとき、参考にしたいのが金色に輝くパイライトです。パイライトは和名を「黄鉄鉱(おうてっこう)」と呼び、鉄と硫黄でできた鉱物です。ラピスラズリに含まれている輝く斑点模様は、このパイライトによるものです。通常ラピスラズリは純粋な青が美しいとされるので、パイライトもそのバランスにより評価が分かれます。夜空の星のようにきれいにパイライトが配置されていれば、評価が高いです。ただし、いくらキレイに散りばめられていてもパイライトが多すぎると品質が低いという評価を受けます。
さらにラピスラズリに含まれている同じ不純物でも、白色のカルサイトは特に低評価を受けがちです。
選ぶときは天然色かどうかを確認
ラピスラズリはその群青色が均一であるものが高評価になります。カラーに関して言えば明るいカラーも濃いカラーもどちらも魅力的であり好みにより選ばれますが、それが天然のものか着色によるものかだけは注意したいところです。
なぜなら、着色の場合はそのカラーが永久的に楽しめないからです。着色であれば除光液でも色が落ちます。深みのあるカラーであり、宝石全体にブルーが広がっているようなラピスラズリでも、それが着色によるものでないかどうか鑑別書で確認しておきましょう。
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